平穏な日々

世の中に絶望しつつも、世界をこの手で終わらせる気もない

小室ヲタ目線で小室哲哉引退会見について思うこと

昨日は放心状態で何も考えられなかった。

誰に読まれているわけでもないネットの吹き溜まりみたいなところに書いて何になるのかわからないけれど、あの引退会見を見て思ったことを残しておきたいと思った。

 

私自身は小室ヲタというかTM Networkヲタというか。どちらもヲタと名乗るには愛が足りないかもしれない。タイトルで言いたかったのは週刊誌やワイドショーの情報だけしか知らない立場ではない、ずっと彼の音楽を聞いてきたということ。

 

どうしても気になるのが、「不倫した(という報道の)責任を取って引退」というような報道。なんでそんなことで引退しなければならんのか。小室哲哉だよ?Asamiとデキ婚してたったの10ヶ月で離婚直後にKEIKOと再再婚した小室哲哉だよ?しかも超豪華披露宴してそれをテレビ中継したんだよ?その過去を考えたらちっぽけすぎる。

引退はずっと頭にあって他の問題も山積していたところに、文春に詰められたことが最後のひと押しで、全く判断力が無くなってしまって、「もう今日引退する!」「これ以上責めないで!!」ってなっちゃっただけじゃないのか。

 

思い起こしてみると小学生のころ紅白歌合戦に出場したTM Networkを見てお年玉でCarolを買ってから約30年間、ほぼ彼の音楽ばかりを聞き続けてきた。「TK」と呼ぶのはちょっと違和感がある。「てっちゃん」とは恐れ多くて呼べない。私にとって彼は「先生」だ。

小学生、中学生時代、どんなに親にねだってもライブには連れて行ってもらえなかった。「高校生になってからにしなさい」しかし1994年にTMNは終了してしまう。

 

終了を告げる深夜のラジオを聞いて、中学生の私は一晩泣き明かした。

 

TKブームの頃はテレビ出演する小室哲哉があまり好きではなかった。限られたファン向けにぐだぐだと話すラジオの先生とは違い、ライトなファン向けに面白い話しなきゃ、とリップサービスして滑っているように私にはみえた。でも音楽は好きだったし次々と発売されるCD達の中から、「自分で買うもの」と「レンタルするもの」を吟味するのは楽しかった。

TKブームも終焉を迎えたと思った頃、突然TM Networkの再始動があった。その頃の生活はあまり自由な時間が持てず、この時のライブに足を運べなかったことを今でも悔やんでいる。その後の先生不在のTM Network Tributeは私にとっては「ものすごく上手なコピーバンド」でしかなかった。

 

2008年、先生が逮捕された。目の前が真っ白になった。

 

もうTM Networkとしては活動がないんだと諦めかけていた2012年、チャリティでのライブをきっかけにTM Networkが再始動した。幕張メッセで初めてTM Networkのライブを生で見れたし、新譜も聴けた。次のライブの予定もあり、抽選も当たった。

 

宇都宮隆膵臓の腫瘍摘出手術によってライブが延期という知らせを受けた。

膵臓?腫瘍?ガンなの??延期ってそんな短い日にちでライブできるものなの??不安で仕方なかった。

 

でも無事さいたまスーパーアリーナTM Networkが観られた。その後も幾つかのライブを観ることができた。30周年のアルバムタイトルには「QUIT」だし最後に観た横浜アリーナのライブタイトルには「FINAL」。でも94年の「終了」とは違っていつかまたTM Networkが見られるんじゃないかという希望を持てるような終わりだった。

 

そして昨日突然の引退表明。

ここまで書き出すとまたそのうちTM Networkが突然動き出すようにしか思えない。

 

確かにここ数年、耳が悪いのかな?と思うことは多々あった。コーラスは音程が全く取れていないように思えるし、え?と思うミスタッチも多い。それでもやっぱり生で演奏を聴きたい。キース・エマーソンが亡くなった時にいつか先生もこうなってしまうんじゃないかと心配になった。そうなってしまうことと比べたら引退表明はまだまだ私にとっては救いでしかない。

 

会見を見た限りでは今すぐの音楽活動は確かに無理そうに見える。ゆっくり休んで欲しいと思う。

この約30年、ほとんど待っていた時間だからいつまでだって待てる。